朝晩は涼しくなり、秋の気配を感じるようになりましたね。
秋の味覚を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか?
美味しいお食事を楽しむ機会も増えるこれからの時期、食後のお口のケアもお忘れなく!
ところで、「お口の中の汚れ」と聞くと歯垢や歯石、食べカスを想像する方が
多いのではないのでしょうか。では、「歯垢」「歯石」「食べカス」がまったく違う性質のもので、
それらを取り除くための対処法がそれぞれ違うことはご存じですか?
今回は、一言でまとめられがちな「お口の中の汚れ」についてお話ししたいと思います。
【 歯垢 】
少し歯磨きをサボった時に、歯がヌルヌルしていると感じたことはありませんか?
爪で引っかいたりすると取れる白い汚れが「歯垢」です。
これは食べカスではなく、細菌の塊(細菌の糞を含む)なのです。
ちなみに、歯垢1mg(耳かき1杯より少ない量)には、約1億個~10億個の細菌がいると
言われています。これは、うんち1gよりも多い細菌の数です。
そして、歯垢の中に含まれる細菌は、硫化水素やメチルメルプタンなどのガスを発生させ、
口臭の原因にもなります。まだ「歯垢」の段階であれば、歯ブラシで取り除くことが可能です。
【 歯石 】
歯垢が、唾液中のミネラル成分によって石のように固まってしまったものが「歯石」です。
歯垢から歯石になるまでには、2~3日しかかからないと言われています。
そして、歯石は歯ブラシでは取り除くことが出来ません。
【 食べカス 】
食べた物の残りです。ブクブクうがいや歯ブラシで取り除くことが出来ます。
このように、実は食べカスと歯垢、歯石は別物なのです。
食べカスはブクブクうがいで取れますが、歯垢を取るためには歯ブラシが必要となります。
また、舌で触った時にザラザラする場合は、歯石が溜まっている可能性が高いです。
通常歯の表面はツルツルしていますが、歯石や着色・むし歯によって溶けた歯は、
表面がザラザラになってしまい汚れが付きやすくなり、悪循環を生んでしまいます。
そこで、歯垢をしっかりと落とすことが大切なのですが…
実は、歯ブラシだけで落とせる歯垢は、約6割と言われていて、
フロスや歯間ブラシなどを使うことで8~9割まで落とすことができますが、
残りの1~2割はどうしても残ってしまい、歯石になってしまいます。
お口の汚れを落としお口の健康を守るためには、セルフケアだけでは限界があります。
そして、むし歯や歯周病を早期発見する為にも定期健診がとても大切なのです。
ぜひプロの手でしっかりとお口の中をケアしましょう。お待ちしております!