みなさん、こんにちは。
環状通東ターミナル歯科です。
今年も残り1ヶ月になりました。
街のあちこちで色鮮やかなイルミネーションが点灯し、ワクワクしますね。
コロナが第5類になって初めての年末なので、人が集まる機会も多いと思います。
ぜひ楽しんでくださいね。
さて、今回は『むし歯』のお話です。
歯科の領域では近年様々な研究が進んでおり、歯の再生が可能になる日が来るかもしれません。
ですが、実際に人間の歯が再生可能になるのはまだまだ先になりそうです。
現在の歯科医学では、一度むし歯になってしまった歯は歯科医師と言えど、決して「治す」ことができないのです。
今までむし歯になったことのある方は、「むし歯を削って治してもらった」と言うかもしれません。
ですが、実際には「治して」いるのではなく、「修復」しているのに過ぎません。
軽度~中等度のむし歯の場合、むし歯の部分を削って、
プラスチックの詰め物や銀歯またはセラミックで修復する、というのが主流です。
しかし、これらの治療は元々の歯を「再生」させているのではありません。
あくまで、歯の形や硬さをできるだけ元通りになるように補っているだけなのです。
歯には本来、ある程度の自己修復能力があり、初期のむし歯であれば、
適切な歯みがきやフッ素の供給により再生することができます。
これを「再石灰化」と言います。
また、歯にある神経(歯髄)は歯に加わった刺激を感知して、異常があることを伝えようとします。
しかしながら、修復するために用いた材料は、本来の歯とは違ってこれらの能力がありません。
従って、むし歯を削った後、見かけ上いくらきれいに治したとしても、
元の歯よりはむし歯になりやすいですし、歯がもろく割れたりしやすく歯の寿命は短くなってしまいます。
こう考えると、ご自身の歯を健康に保つということがいかに大切かがわかると思います。
「むし歯になったら歯医者に治しに行く」のではなく、
「むし歯にならないように歯医者に行く」のが本当に良いことなのです。
定期的に歯科を受診することで、もしむし歯や歯周病になった場合も早期発見・早期治療を行うことができます。
痛いなどの違和感や症状が出たときには、むし歯や歯周病が進行していることが多いです。
症状が出る前の早い段階で発見することが重要です。
またご自身で落としきれないお口の汚れを定期的にクリーニングすることで、お口の健康を維持することができます。
いくつになってもご自身の歯でお食事を楽しみ、笑顔で毎日を過ごしていただきたいです。
ご自身の歯を守れるのは、あなた自身の行動ですよ。