こんにちはいのうえです。
今回は口腔ケアをしにくい方のケースについてお話しします。
高齢者で舌を出したり入れたりして常に舌や唇が動いている方を時々見かけます。
このような舌の異常運動は、大抵の場合無意識に行うそうです。
原因としては脳血管障害や認知症などがあるそうです。
このような症状がある方への口腔ケアの際の歯科医師、歯科衛生士の対処法としては・・・、
①頭の動きを止める
舌が動き続け、強く押し出してくるときは頭も動いていることが多いので、
介助者が腕と上体で頭を包み込むようにして動きを止める。
②舌の動きを止める
乾いたガーゼで舌を掴んでコントロールする。このまま舌や粘膜の清掃を行う。
スプーンなどを使い、舌がケアの邪魔にならないよう押しのける。
③口を開ける
口を閉じたり開けたりする場合は、割り箸にガーゼを巻いたものを上下の奥歯の間に入れて
口を開けさせる。(同様の働きをする専用の口腔ケアグッズもあります。ご相談下さい)
うっかり指を入れると噛まれることがあるので注意が必要です。
④入れ歯の調整と虫歯の治療
入れ歯が合わなかったり、虫歯で歯が尖っていると、
舌の運動で舌表面が傷つきやすいのでそれぞれ調整や治療を行う。
⑤緊張の緩和
口の中を触られて過敏反応があるときも、楽な姿勢・体位をとらせて少しずつケアをすると
次第に過敏性がとれてきます。
⑥乾燥対策
高齢者は口腔が乾燥しやすく、粘膜や舌表面に亀裂や萎縮があることが多いので、
水分補給や粘膜の保湿を行う。
以上のような方法になります。
しかし、自分以外の人の口の中を触るのには馴れていない方も多いですよね。
こういった場合には訪問歯科が適用になることもございますのでご相談くださいね。