みなさん、こんにちは。
環状通東ターミナル歯科です。
学生の皆さんは、夏休みが始まりましたね。
海や山、アウトドアなど楽しまれる方も多いと思います。
また今年はお祭りやイベントなどもたくさん開催されていて、色々計画されているのではないでしょうか。
事故には十分に気を付けて、夏の楽しい思い出をたくさん作ってくださいね。
今回は『8020運動』について、お話したいと思います。
みなさんは『8020(ハチ・マル・ニイ・マル)運動』とは何か、ご存知でしょうか?
8020運動とは、『80歳になっても20本以上自分の歯を保とう』という運動で、
厚生労働省と日本歯科医師会が提唱して始まったものです。
親知らずを除く28本の歯のうち、20本以上自分の歯があることで、
ほとんどの食べ物を食べたり、噛み砕いたりすることができ、美味しく食事を取ることができるからです。
この『美味しく食事をする』ということは、実はとっても大切なんです。
自分の体に補給する栄養も食を通して摂取をしていますが、食べることが困難(痛みを伴うなど)になることで
どうしても食が細くなってしまい、大切な栄養が摂取できず、体にも影響が出る可能性があります。
また『噛む』ということは認知症予防につながっています。
噛むことで脳に刺激が行き、脳の前頭前野が活性化します。
脳の前頭前野は、考える、記憶する、アイデアを出す、感情をコントロールするなど、
人間にとって重要な働きを担っています。
老化に伴って最も機能低下が起こるのが、この前頭前野です。
噛むことでそこに刺激を与えることが、認知症予防につながっているのです。
もちろん「噛む」ためには、『歯』が大切です。
歯を失うと認知症のリスクが最大1.9倍になると言われています。
またアルツハイマー型認知症の患者の脳から、歯周病の原因菌が見つかっており、
歯周病がアルツハイマー型認知症と関連しているとの研究結果もあります。
歯を失うことで栄養不良や認知症など、歯だけでの問題ではなく全身の健康に影響を及ぼします。
健康を維持するためにも8020運動を意識して、毎日過ごしていただきたいです。
8020運動は高齢者になってから、注意すべきことではありません。
歯が生え始めた赤ちゃんからしっかりケアすることで、将来お口を健康に保つことが出来ます。
毎日の歯みがきはもちろんですが、定期的なメンテナンスを歯科医院で行うことで、
お口のトラブルを早期に発見することが出き、自分の歯を守ることができます。
また歯を失ってしまっても、きちんと噛める入れ歯などの治療で認知症の予防につながることがあります。
「8020運動は若い私には関係ない!」ではなく、年齢に関係なく意識をし、
いくつになっても笑顔でおいしくお食事ができるよう、ご自身のお口の健康を保っていきましょう。