治療方法の種類
歯を失ってしまった場合、次の方法で咬み合わせや見た目を回復させます。
①ブリッジ
抜いた歯の周りの歯を削って、「歯が数本繋がった被せ物」を装着します。歯のない部分を隣接する歯で支える形になります。
固定式で異物感が少ない修復方法です。
ただし、時には健康な歯を削らなければならないこともありますし、咬む力がかかった時には、支えている歯にかかる負担が大きく、歯を弱らせる原因になります。
また、ブリッジを支えている歯の周りはプラークが付着しやすく、磨きにくいところです。歯間ブラシなどを使用してしっかりケアしていきましょう。
メリット
- ・治療期間が短い
- ・保険適応のものもある
- ・取り外さなくてもよい(固定式である)
デメリット
- ・両サイドの歯を削る
- ・メインテナンスがしづらい
- ・歯を抜いた部分がやせてくる
- ・支えている歯が弱りやすい
②入れ歯(義歯)
残った歯にバネを掛けて人工の歯を維持します。(部分入れ歯)
歯が全くない場合は、入れ歯を歯ぐきやあごに吸着させる形で咬む機能や見た目を回復させます。(総入れ歯)
取り外し可能で手入れが簡単です。
部分入れ歯の場合、ブリッジと同様バネが掛かっている歯に負担がかかりますので、支えている歯のケアが大切です。
メリット
- ・健康な歯を削らなくても装着することができる(咬み合わせ調整のため少し削る場合もあります)
- ・保険適用の場合、比較的早く作れる。
- ・自費の入れ歯の場合、咬みやすく快適な入れ歯を作ることができる。
デメリット
- ・バネが掛かっている歯に負担が掛かる
- ・咬む力が自分の歯と比べ30%ぐらいになる
- ・違和感がある
- ・自費の場合は高額になる
③インプラント
歯を失ってしまったところに人工歯根を埋め込み、それを土台にして、天然の歯と同じような人工の歯を取り付ける治療方法です。顎の骨にしっかりと結合した土台の上に歯を入れますので、入れ歯やブリッジでは満足することが難しかった「食べる・話す」という機能の回復も期待できます。
症例によっては、周りの歯を削って土台にする必要がなく、残っている歯に負担をかけずに単独で歯を再形成することができます。その結果、自分の歯を多く残せる可能性が高くなります。
また、歯が抜けたところをそのままにしておくと骨がやせていってしまうのですが、咬む刺激が顎に伝わる事で、それを防ぐ効果もあります。
ただし、天然歯と違い「歯根膜」がないので細菌感染に弱い一面もあり、清潔に保つことが重要です。
日頃のケアと定期的な歯科医院でのメインテナンスを受けるようにしましょう。
メリット
- ・自分の歯のように違和感なく噛むことができる。
- ・かみ合わせの力を回復できるので、固い物も噛む事ができるようになる。
- ・周りの歯の負担を軽減できる。
- ・シンプルな治療ができる。
デメリット
- ・外科処置が必要。
- ・メインテナンスが必須。
- ・治療期間がかかる。
- ・保険診療ではない。